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令和7年 雇用動向調査から読む 産業別の入職・離職状況と採用戦略

deviseanew
9月3日
読了時間: 4分

更新日:9月4日

淡い背景に、棒グラフ、円グラフ、折れ線、散布図、横棒グラフ、虫眼鏡とチェックリストが並ぶ分析資料のイラスト。

雇用動向調査とは厚生労働省が毎年実施している調査で、全国約15,000事業所を対象に、入職・離職・転職の実態を明らかにするものです。令和7年1月〜12月の1年間のデータをもとに、産業別・性別・年齢別の雇用移動状況を把握することができます。


出典:令和7年雇用動向調査(厚生労働省)

転職市場は活発化——入職率14.7%、離職率13.7%


令和7年(2025)の入職者数は約752万人、離職者数は約705万人で、入職が離職を約47万人上回りました。転職入職率は前年比0.2ポイント上昇の9.9%となり、転職による人材の流動化が引き続き加速しています。


  • 入職超過率:

    1.0ポイント(前年0.6ポイントから拡大)

  • 転職入職率:

    9.9%(前年9.7%)—転職市場の活性化が続いています。

入職・離職が最も多い産業トップ3

入職者数ランキング

  • 1位:宿泊業・飲食サービス業(約122万人)—入職率27.8%と全産業で最も高い水準です。

  • 2位:医療・福祉(約122万人)—入職・離職ともに上位で、人材確保が最重要課題です。

  • 3位:卸売業・小売業(約118万人)—パートタイム労働者の流動性が特に高い産業です。

離職者数ランキング

  • 1位:医療・福祉(約120万人)—入職者数を上回る離職者数で、慢性的な人手不足が深刻です。

  • 2位:卸売業・小売業(約112万人)—入職・離職ともに高水準で、定着対策が急務です。

  • 3位:宿泊業・飲食サービス業(約104万人)—入職率は高いものの、離職率も23.7%と全産業2位の高さです。


注目産業:情報通信業の入職超過率3.2%は全産業トップ


  • 情報通信業:

    入職率13.6%・離職率10.4%—入職超過率3.2ポイントで、人材獲得競争が激しくなっています。

  • 宿泊・飲食:

    入職率27.8%・離職率23.7%—入職者は多い一方で離職率も高く、定着が大きな課題です。

  • 医療・福祉(一般労働者):

    入職率13.1%・離職率13.6%—一般労働者は離職超過となっており、慢性的な人手不足が続いています。

転職者が前職を辞めた理由——男女で異なる離職動機


  • 男性の主な離職理由:

    「定年・契約期間の満了」16.1%、「給料等収入が少なかった」9.9%—賃金への不満が転職動機の上位に挙がっています。

  • 女性の主な離職理由:

    「労働時間・休日等の労働条件が悪かった」12.9%、「職場の人間関係が好ましくなかった」11.5%—働き方や職場環境が定着のカギを握っています。


転職で賃金が「増加」した割合は40.8%—若年層ほど有利


  • 全体:

    転職後に賃金「増加」40.8%、「減少」31.0%—転職による賃上げが定着しつつあります。

  • 20〜24歳:

    「増加」55.2%—若年層は転職で賃金アップしやすい傾向がみられます。

  • 50〜54歳:

    「増加」29.4%・「減少」42.0%—中高年の転職は賃金ダウンのリスクが高くなっています。


調査データから読み取れる注意点と施策

経営者・人事担当者が今すぐ確認すべきポイント

  • 【賃金水準の見直し】

    男性の転職理由上位は「給料が少ない」です。

    自社の賃金水準が市場相場と乖離していないか、定期的に確認することをおすすめします。

  • 【労働条件の整備】

    女性の離職理由上位は「労働時間・休日等の条件が悪い」です。

    時間外労働の削減や休暇取得の促進が、定着率の向上に直結します。

  • 【医療・福祉・飲食業の定着対策】

    離職率が高い業種では、入職後の早期フォロー(オンボーディング)と職場環境の改善が急務です。

  • 【情報通信業の採用競争】

    入職超過率がトップの業種では、採用コストの増加と人材獲得競争の激化に備えた採用ブランディングが求められます。


今日からできる3つのアクション


①自社の離職率を産業平均と比較する

令和7年の産業別データを基準に、自社の状況を客観的に把握しましょう。離職率が産業平均を上回る場合は、早急な原因分析が必要です。


②退職者へのヒアリング(出口調査)を実施する

離職理由を把握しなければ、有効な対策は立てられません。

退職時の面談を制度化し、データを継続的に蓄積することが大切です


③就業規則・雇用契約書の労働条件を見直す

休日・労働時間・賃金の記載が実態と合っているか確認しましょう。

離職リスクだけでなく、法的リスクにもつながります。


賃金制度の設計・就業規則の整備・採用定着対策など、自社だけでの判断が難しい場合は、社労士等にご相談ください。業種・規模・実態に合わせた具体的なアドバイスを受けることで、より確実な対策につながります。


キーワード:雇用動向調査 離職率 人材定着 採用戦略 労働条件整備

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